普段からブログ記事などを書いている方でも、YMYLという言葉を聞いたことがある方はあまり多くないかもしれません。
しかし、YMYLという言葉があることを知らずに記事を書き続けていると、気付かないうちにGoogleからの評価が低下してしまったり、意図せず検索順位が下がってしまったりする恐れがあるため非常に危険です。
本記事では、はじめてYMYLという言葉を知ったという方でも理解しやすいように、YMYLの意味やYMYL領域に存在しているジャンルについて解説します。
YMYLに当てはまるジャンルの情報を扱う時に意識するべきSEO対策についても説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
YMYLとはユーザーの人生を左右する可能性の高い情報を含む領域のこと
YMYLとは、Googleが各サイトを評価する時の基準をまとめた「検索品質評価ガイドライン」に出てくる「Your Money or Your Life」という言葉を略したものです。
この言葉を直訳すると「あなたのお金と人生」という意味になりますが、もっと分かりやすく説明すると「ユーザーの人生を左右する可能性の高い情報を含む領域」のことを指しています。
このYMYL領域に存在する情報に万が一誤りがあると、それを読んだ人間の人生を大きく狂わせてしまう可能性があるでしょう。
そのため、現在GoogleはこのYMYL領域のジャンルに関するコンテンツを厳しく評価する姿勢でいます。
Googleアルゴリズムとは?検索順位の仕組みとなる検索アルゴリズムの種類と対策もしもYMYL領域で品質の悪いコンテンツを作成したら?
自分の作成したYMYL領域のコンテンツがGoogleによって低品質だと評価された場合、そのコンテンツが記載されたページやサイトの検索表示順位が大幅に下がります。
特に悪質な内容だと判断されてしまった場合は、順位が下がるどころかサイト自体が検索結果に表示されなくなってしまう可能性もあるため注意が必要です。
YMYL領域に存在しているジャンル6つ
「検索品質評価ガイドライン」にはYMYL領域に含まれる可能性の高いジャンルとして、以下の6つのジャンルが示されています。
1.健康に関わるジャンル
民間療法やメンタルヘルス、薬剤など、健康に関するコンテンツは、YMYL領域のジャンルとして判断される可能性が高いです。
病気やケガに関する記述だけではなく、ダイエットや美容についての記述も厳しく審査される傾向にあります。
このジャンルについて間違った情報を提供してしまうと、命を落とす人が出たり、誰かが重大なケガを負ってしまったりする恐れがあるためです。
2.法律や公共施設に関するジャンル
遺言書の作成方法や親権の獲得基準など、法律に関する記述はYMYLジャンルに該当します。
また、裁判所や市民館のような公共施設に関する情報も、YMYL領域の情報として厳正にジャッジされる可能性が高いです。
このジャンルで間違った情報を与えてしまうと、市民としての権利を正しく行使できない人が現れる恐れがあります。
3.お金に関する情報を扱うジャンル
お金に関するジャンルで不適切な情報を発信してしまうと、多くの人を貧困状態に陥れてしまう可能性があります。
そのため、債務整理や確定申告、年金、学費、退職金、クレジットカード、保険、ローンに関する情報は、YMYL領域の情報として判断されるケースが多いです。
情報だけではなく、実際に金銭のやり取りが発生するECサイトの商品購入ページ等も該当します。
4.人が属するグループに関するジャンル
性別や人種、宗教など、人々をジャンル分けするような内容の記述も、争いごとの種になり得るので慎重に検閲されます。
情報的に正しいと思っていても実際は差別に該当する場合もあるため、このジャンルを扱う時には慎重に情報を見定めなくてはなりません。
5.時事問題やニュースに関するジャンル
国が発表した政治政策や災害情報に関する情報も、正しく伝えられるべきYMYL領域に存在する情報の一つです。
新型コロナウイルス感染症に関する情報(治療方法や給付金の情報など)が記載されたページも、YMYLに該当するコンテンツとして認識されます。
ニュースといっても、芸能ニュースやスポーツニュースなどは含まれません。
6.その他人の人生を大きく左右し得るジャンル
一人の人生の方向性を決定づける可能性の高い情報は、上記5つのジャンルに該当しなくてもYMYLの情報として扱われる可能性が高いです。
たとえば、進学に関する情報や就職や転職に関する情報は、人生に多大な影響を与える情報として厳しく評価されることになるでしょう。
運動に関する誤った記述も大怪我の元となり得るため、YMYLに該当すると判断される可能性があります。
YMYL領域のコンテンツを作成する際のSEO対策
YMYLに当てはまるページは、きちんとSEOの対策を練らないと上位表示させるのが困難です。
そこでここでは、どのような点に気を付けることがYMYL領域のSEO対策になり得るのか解説します。
情報の根拠を示して正確性をはっきりとさせる
YMYLに該当するページの情報は、正確性を明確に示すことでGoogleに評価されるようになります。
正確性を証明するためには、E-A-T(専門性・権威性・信頼性)を示さなければなりません。
専門家に監修してもらったり、公式ページの情報を正しく引用したりすることでE-A-Tの問題をクリアできるでしょう。
SEOライティングの質を左右する4つのルールと2つの禁止行為情報に変化がないか定期的に確認し更新する
YMYL領域に存在する情報はこまめに更新される傾向があります。
そのため、一度作成したYMYL領域のコンテンツは放置することなく、こまめに最新情報と照らし合わせてリライトしていくようにしましょう。
情報を変更する際は、変更箇所と更新日を明記することも忘れてはいけません。
リライトの意味とは?SEO効果を高める文章のコツと注意点|優先的に作業すべきブログ記事の選び方YMYLジャンルの対策は全ジャンルで行われるべき対策でもある
YMYLのジャンルは評価されにくいという話を聞くと、どうしてもそのジャンルは避けてコンテンツを作成してしまいがちです。
しかし、YMYL領域の情報を記載する際のSEO対策は、それほど特殊なものではありません。
むしろ「情報の正しさを証明する」という対策や「情報をこまめに更新する」という対策は、ユーザーに質の高いコンテンツを提供するために、YMYL以外のジャンルを扱う時も必ず施行されるべき対策だといえるでしょう。